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Abstract終了で揺れるWeb3ゲーム、移行先と持続性を検証
ブロックチェーンゲーム·7分で読める

Abstract終了で揺れるWeb3ゲーム、移行先と持続性を検証

RRen.S(gamefi.jp編集部)公開日: 2026-10-10

📋 この記事のポイント

  • 1既存NFTやトークンを移行できるか
  • 2ゲーム内ポイントがスナップショット対象になるか
  • 3移行操作に期限があるか
  • 4新チェーン版で同じアカウントやキャラクターを使えるか
  • 5旧コントラクトと新コントラクトの公式アドレスは何か
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Abstractは、消費者向けアプリやゲームを支えてきたEthereum互換のレイヤー2ブロックチェーンです。 2026年10月9日付のBlockchainGamer週次まとめは、Abstractの終了と、ゲーム開発者が次の展開先を探す動きを最大の焦点として取り上げました。 結論からいえば、チェーンの移行先だけでなく、ゲーム自体の収益性と継続性を見極めることが重要です。

Abstractが終了へ、ゲームを支えた基盤に転機

BlockchainGamerによると、Abstractは2026年12月15日にネットワークを終了する予定です。Abstract公式Xも終了方針を告知しており、ユーザーには期限前の資産移動が求められています。

AbstractはPudgy Penguinsを展開するIgloo Inc.の支援を受け、一般消費者向けの暗号資産サービスを使いやすくする構想で運営されてきました。公式ドキュメントでは、スマートコントラクトやアプリを構築できる環境に加え、Abstract Global Walletなどの仕組みが案内されています。

ゲーム分野では、YGGのLOL Land、Gigaverse、CambriaなどがAbstractを利用しました。これらのタイトルでは、ゲームプレイに加えて、オンチェーン報酬やポイント、デジタル資産を組み合わせた設計が採用されていました。

しかし、アプリやゲームが一定の利用を獲得しても、基盤チェーンの事業が持続可能になるとは限りません。今回の終了は、取引回数やウォレット作成数だけでは、インフラの運営費と開発費を支えられない可能性を示しています。

プレイヤーが最優先すべき資産移動

Abstract上にETH、ERC-20トークン、NFTなどを保有しているユーザーは、ゲームの新情報を待つより先に、自分の資産状況を確認する必要があります。BlockchainGamerの個別報道では、終了後にネットワーク上の資金へアクセスできなくなる可能性が警告されています。

確認手順は、ウォレットを接続する前にAbstract公式Xや公式サイトから移行ページへ進み、URLが正しいことを照合することです。検索広告、DM、コミュニティ投稿に掲載されたリンクは、公式を装ったフィッシングサイトである可能性があります。

GigaverseやCambriaで使用していた資産についても、別チェーンへ自動的に複製されるとは限りません。ゲーム運営がスナップショット、交換、再発行、ブリッジなどの方式を正式発表するまで、互換性を推測しないことが大切です。NFTの名称や画像が同じでも、移行後のコントラクトが異なれば別の資産として扱われます。

また、ゲーム内ポイントとウォレット内トークンは区別が必要です。AbstractのXP、各ゲームのオフチェーンポイント、オンチェーン資産が同じ条件で移行されるとは確認されていません。残高、コントラクトアドレス、取引履歴を記録し、各ゲームの公式発表と照合するのが安全です。

GigaverseとCambria、それぞれの次の展開

週次まとめでは、Gigaverseの次期展開であるGigaverse OnlineがRobinhood Chainを選んだと報じられています。既存のGigaverseがそのまま移設されるのか、新作だけが新チェーンで始まるのかは分けて考える必要があります。現在のゲーム資産が自動的に利用できるとは限らないためです。

Cambriaについては、情報の扱いに一段の注意が必要です。元記事内にはCambria Genesisの展開先に関する複数の記述がありますが、今回確認したCambria公式開発ブログでは、採用チェーンを確定できませんでした。

公式ブログが説明しているのは、Dungeons、Islands、Gold Rushを単一の永続的な世界へ統合するGenesis構想です。短時間のダンジョン攻略だけでなく、地域銀行、輸送、クラフト、ギルド競争などを組み合わせ、継続的なMMORPGへ拡張する方針が示されています。

したがって、Cambria Genesisのチェーン、開始日、既存NFTやポイントの扱いは、Cambria公式サイトや公式Xの確定発表を待つべきです。報道やコントラクトの観測だけで、移行先や資産互換性が決まったと判断するのは早計です。

Robinhood Chainが移行先として注目される理由

Robinhood公式によると、Robinhood ChainはパーミッションレスかつEthereum互換のレイヤー2です。標準的なEVMツールに対応し、ガス代にはETHを使用します。公式案内に掲載されたChain IDは4663です。

この互換性は、AbstractでEVM向けに開発していたゲームにとって重要です。スマートコントラクトやウォレット接続を完全に作り直す負担を抑えられる可能性があるためです。ただし、EVM互換であることは、既存資産やユーザーデータが自動移行できることを意味しません。

Robinhood Chainは、ゲーム専用チェーンというより、DeFiやトークン化された現実資産を含む金融インフラとして設計されています。Gigaverse Onlineのような取引・報酬要素を持つゲームにとっては、ウォレットや流動性関連サービスへ接続しやすい環境となり得ます。

一方で、金融サービスが充実していることと、ゲームが長期間遊ばれることは別問題です。新規チェーンへの移行直後はキャンペーンや報酬によって利用が増えても、コンテンツ更新、ゲームバランス、コミュニティ運営が弱ければ定着にはつながりません。

報酬中心モデルから持続するゲーム事業へ

今回の週次まとめは、Abstract終了だけでなく、ブロックチェーンゲームを持続可能な事業へ変える難しさも論点にしています。YGG PlayはLOL Landを起点に複数タイトルを展開しましたが、最終的にはプラットフォームを終了しました。初期の取引量や報酬参加者が多くても、運営を継続できる売上構造がなければ長期サービスにはなりません。

対照例として紹介されたのが、ファンタジースポーツのSorareです。SorareはNFTカードの売買だけでなく、カードを使って参加するゲーム体験を中心に据え、事業の効率化を進めています。資金調達額や将来の収益目標については報道がありますが、未開示部分もあるため、確定した財務実績と経営陣の目標は分けて読む必要があります。

Cambriaも、短期的なリスク・トゥ・アーン型のダンジョンから、永続的なGenesis世界へ広げようとしています。これは、賞金や投機だけを目的とする参加者を、装備、クラフト、ギルド、社会的地位を重視する長期プレイヤーへ転換できるかという試みです。

Gigaverse Onlineも同様に、新しいチェーンへ移ること自体より、継続的なコンテンツと支出理由を作れるかが重要になります。チェーンのブランドや一時的な報酬は集客手段にはなっても、ゲーム事業の代わりにはなりません。

開発者とプレイヤーが確認すべき実用項目

開発者はまず、Abstract上で使用しているコントラクト、インデクサー、ウォレット認証、NFTメタデータ、決済処理を洗い出す必要があります。Robinhood ChainなどのEVM互換環境へ移る場合でも、RPC、Chain ID、ブリッジ、ガス通貨、コントラクトアドレスの変更が発生します。

プレイヤーは、次の項目をタイトルごとに確認するとよいでしょう。

  • 既存NFTやトークンを移行できるか
  • ゲーム内ポイントがスナップショット対象になるか
  • 移行操作に期限があるか
  • 新チェーン版で同じアカウントやキャラクターを使えるか
  • 旧コントラクトと新コントラクトの公式アドレスは何か
  • NFT販売やホワイトリスト参加に返金・取消条件があるか

特にYield Fieldsのようなローンチ前タイトルでは、参加権やNFTを得るための支出と、完成したゲームを購入する行為を混同しないことが重要です。ホワイトリストや先行NFTは、ゲームの完成、資産価値、将来の収益を保証するものではありません。

まとめ

2026年10月のブロックチェーンゲーム市場では、Abstractの終了を受け、Gigaverseなどの開発者が新しい基盤へ移る動きが鮮明になりました。Robinhood ChainはEVM互換の金融インフラとして注目されていますが、移行するだけでゲームの成功が保証されるわけではありません。

プレイヤーはAbstract上の資産を早めに確認し、必ず公式リンクから移行手続きを行う必要があります。Gigaverse OnlineやCambria Genesisについては、新チェーン、既存資産との互換性、正式な開始時期を各運営の発表で確認すべきです。

今後の評価軸は、短期的な報酬や取引量ではなく、Sorare、Cambria、Gigaverseが継続的な遊び、売上、コミュニティを構築できるかどうかです。チェーンの流動性とゲームの利用者需要を混同せず、製品と事業の両面を見ることが求められます。

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