Gigaverseは、既存のブラウザ版ダンジョンRPGから発展させた新作「Gigaverse Online」を発表しました。オープンワールド型のソーシャルRPGで、開発チームは「ローンチまで数カ月」としています。従来版は「Gigaverse 1.0」と位置づけられ、新設計のシーズン制経済を軸とした、より大規模なソーシャルゲームへ置き換わります。本記事では発表内容と資産移行の要点を整理します。
Gigaverse Onlineとは何か
Gigaverse Onlineは、Gigaverseが開発中のオープンワールド型ソーシャルRPGです。これまでの中心だったブラウザベースのダンジョンRPG(現在は「Gigaverse 1.0」と呼ばれています)を置き換える、より大きな社会性を持ったゲームとして構想されています。
開発チームによれば、Gigaverse Onlineは「長期的な持続性」「エンターテインメント性」、そして「比較的小さいクリプトネイティブなゲーム市場を超えた、より広い層への訴求」を目指して設計されています。つまり、暗号資産に詳しいユーザーだけでなく、一般的なゲームプレイヤーにも届く作品を志向しているということです。
現時点の発表では、Gigaverse Online内でのアクティビティ(遊びの内容)やワールドシステムの詳細な内訳は公開されていません。代わりに、既存ゲームのプレイヤーと資産をどう新作へ引き継ぐか、という「移行」の部分に説明の焦点が当てられています。
移行イベント「The Awakening」
Gigaverse Onlineのローンチに先立ち、現行ゲーム内で「The Awakening(ジ・アウェイクニング)」と呼ばれるイベントが開催されます。これは新作への橋渡しとなる位置づけのイベントです。
プレイヤーがすでに獲得しているアイテムは、この移行期間中に異なる役割を持ちます。具体的には、一部のアイテムはThe Awakeningで競うために必要なアイテムを「クラフト(作成)」する素材として使われ、別の一部はイベント中にそのまま直接使用できるとされています。
このように、既存の保有アイテムを一律に無効化するのではなく、素材として消費するもの・そのまま使えるものに役割を分けて活用させる設計になっています。The Awakeningの詳細は、Gigaverse Onlineのローンチ前にさらに公開される予定です。
Cores・Medalsと「永久的な記録」
注目すべきは、エコシステム上の重要資産の扱いです。Gigaverseによれば、Cores(コア)、Medals(メダル)などの重要なエコシステム資産は、プレイヤーの「permanent record(永久的な記録)」に寄与するとされています。
これは、既存の経済がGigaverse Onlineの新しいシーズン制構造へと置き換えられても、参加や達成の記録を恒久的に残したい、というチームの意図を示唆しています。言い換えれば、シーズンごとに一部の進行度や資産がリセットされる可能性がある一方で、恒久的な実績や選ばれたエコシステム資産は残る、という考え方です。
プレイヤーにとっては、これまでの取り組みが完全にゼロになるわけではなく、何らかの形で「これまで何をしてきたか」が記録として残る点が、移行における安心材料になり得ます。
シーズン制経済への転換
今回の発表で最も重要なのが、シーズン制経済(seasonal economy)の採用です。Gigaverseは、この新システムを「持続性」と「エンターテインメント性」を軸にゼロから構築していると説明しています。
ポイントは、従来のようにアイテムを無期限に蓄積し続ける仕組みを単純に延長するのではない、という点です。これは、シーズン間で一部の進行度や資産がリセットされ得る、より管理された経済構造を意味します。同時に、恒久的な実績や一部のエコシステム資産は持続する設計です。
ブロックチェーンゲームでは、アイテムやトークンの供給が増え続けることで価値の希薄化やインフレが起きやすいという課題が指摘されてきました。シーズン制は、各シーズンで経済をある程度リセット・再設計することで、こうした無限のインフレを避け、長期運営の持続性を高めようとするアプローチだと理解できます。ただし、具体的にどの資産がリセットされ、どれが持続するのかの詳細な線引きは、今後の続報を待つ必要があります。
ROMs 2.0の開発
Gigaverseは「ROMs 2.0」も並行して開発しています。ただし、新しいROMシステムがどのように機能するのか、既存のROM資産がどう扱われるのかについては、まだ明らかにされていません。
ROMs 2.0とThe Awakeningの双方について、より詳しい情報はGigaverse Onlineのローンチ前に公開される予定とされています。既存のROM資産を保有しているプレイヤーにとっては、その扱いが重要な関心事となるため、公式からの続報を確認することが推奨されます。
フルオンチェーンの布石「Gigling Racing」
Gigaverse Onlineへの動きは、2026年に先行してローンチされたオンチェーンのペットレーシングゲーム「Gigling Racing」の流れを汲んでいます。
GigaverseはGigling Racingを「フルオンチェーン」と明確に表現しています。その理由は、ゲームロジックがスマートコントラクト内に存在し、サードパーティの開発者がその上に構築できるためです。レース、エントリー、結果はオンチェーンに記録されます。ただし、結果自体は独自の「Race Oracle」で計算されたうえでコントラクトに提出される仕組みです。
この設計により、Gigling Racingは独立したインターフェース、分析プラットフォーム、自動化エージェント、追加アプリケーションなどをサポートできます。開発者は元のゲームクライアントを改変するのに許可を得る必要がありません。オープンな拡張性を重視するこの思想は、Gigaverse Onlineが目指すエコシステム型のソーシャルRPGとも方向性が一致しています。
ハッカソン「GIGATHON #1」との関係
このオープンな設計思想は、Gigaverse初の公式ハッカソン「GIGATHON #1」でも中心的なテーマでした。GIGATHON #1は2026年6月15日から6月25日にかけて開催されました。
参加者は、Gigaverseエコシステム向けのアプリ、Mod、ツールの制作を奨励され、特にGigling Racingとその活用に焦点が当てられました。ゲームロジックがコントラクト上に公開されているからこそ、外部の開発者がツールや派生アプリを自由に構築できる——このコンポーザビリティ(構成可能性)が、Gigaverseがコミュニティと共に拡張していくエコシステムの土台になっています。
まとめ
Gigaverse Onlineは、ブラウザ版ダンジョンRPGから、オープンワールド型ソーシャルRPGへの大きな転換を示すプロジェクトです。要点を整理します。
- ローンチは「数カ月先」とされ、現行版は「Gigaverse 1.0」として置き換えられる
- 移行イベント「The Awakening」で既存アイテムが素材・直接使用の役割を担う
- Cores・Medalsなどは「永久的な記録」に寄与し、実績は持続する設計
- シーズン制経済により、無限の蓄積ではなく持続性重視の構造へ
- ROMs 2.0は開発中で、詳細は今後公開予定
- Gigling Racingのフルオンチェーン設計とGIGATHON #1が、オープンなエコシステム志向を裏づける
一方で、ワールドシステムの具体像、シーズンごとのリセット範囲、ROM資産の扱いなど未確定の点も多く残っています。既存プレイヤーは、The AwakeningとROMs 2.0に関する公式続報を確認したうえで、移行に備えることが重要です。最新情報は必ず公式チャネルで確認してください。

