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Play-to-Earn(P2E)とは?仕組みや将来性を解説
P2E·6分で読める

Play-to-Earn(P2E)とは?仕組みや将来性を解説

RRen.S(gamefi.jp編集部)公開日: 2026-02-01最終更新: 2026-03-22

📋 この記事のポイント

  • 1Play-to-Earn(P2E)とは、ゲームをプレイして暗号資産やNFTを獲得し、収益を得られる仕組みです。
  • 2代表的なP2Eゲームの事例や仕組み、始め方、将来性について初心者向けに分かりやすく解説します。
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Play-to-Earn(P2E)とは、「遊んで稼ぐ」を意味する言葉で、ゲームをプレイすることでNFT(非代替性トークン)や暗号資産(仮想通貨)を獲得し、現実世界の収益に繋げられる新しいゲームの形です。ブロックチェーン技術を基盤とし、プレイヤーがゲーム内資産を真に所有できる点が最大の特徴。これにより、従来のゲームとは一線を画す経済圏が生まれています。

Play-to-Earn(P2E)の基本的な仕組み

P2Eゲームの根幹を支えるのは、ブロックチェーン技術とNFTです。従来のゲームでは、プレイヤーが購入したアイテムやキャラクターのデータは、ゲーム会社のサーバー内にあり、その所有権は厳密には会社に帰属していました。しかしP2Eゲームでは、アイテムやキャラクター、土地などがNFTとして発行されます。

NFTは、ブロックチェーン上に記録された唯一無二のデジタルデータであり、これを持つことでプレイヤーはデジタル資産の真の所有者となります。所有権がプレイヤーにあるため、獲得したNFTを外部のNFTマーケットプレイスで自由に売買できます。例えば、ゲーム内で育てた強力なキャラクターをNFTとして販売し、日本円や他の暗号資産に換金することが可能です。この「ゲーム内資産の現金化」こそがP2Eの核心的な仕組みです。

P2Eの歴史を変えた代表的なゲームタイトル

P2Eの概念を世界的に広めたのが、2021年に大流行した「Axie Infinity(アクシーインフィニティ)」です。ベトナムのSky Mavis社によって開発されたこのゲームは、Axie(アクシー)と呼ばれるモンスターを育成・対戦させ、勝利することでSLP(Smooth Love Potion)という暗号資産を獲得できます。

特にフィリピンなどでは、コロナ禍における新たな収入源として爆発的に普及し、ゲームで生計を立てる人々が数多く現れました。月間アクティブユーザー数はピーク時(2021年11月)には270万人を超え、P2Eが一過性のブームではないことを証明しました。また、高額な初期投資(Axie3体)が必要なため、NFTを保有するオーナーがプレイヤーに貸し出し、収益を分け合う「スカラーシップ制度」という独自の仕組みも生まれ、P2Eの普及を後押ししました。

P2Eのメリット:ゲーム経済圏への参加

P2Eがプレイヤーにもたらす最大のメリットは、ゲームに費やした時間や情熱、スキルが金銭的な価値に変わり得ることです。従来のゲームでは、どれだけレアなアイテムを手に入れても、それはゲーム内での価値に留まりました。しかしP2Eでは、そのアイテムがNFTとして資産価値を持つため、ゲームプレイが直接的な経済活動になります。

これにより、プロゲーマーでなくとも、ゲームが得意な人や、時間をかけてキャラクターを育成した人が収益を得られるようになりました。例えば、メタバースゲーム「The Sandbox」では、プレイヤーはLAND(土地)と呼ばれるNFTを購入し、その上でオリジナルのゲームやジオラマを制作して他のプレイヤーから入場料(暗号資産SAND)を得たり、LAND自体を貸し出したり売買したりすることで収益化が可能です。

P2Eのリスクと持続可能性への課題

魅力的なP2Eですが、いくつかのリスクや課題も抱えています。最も大きなリスクは、ゲーム内トークンやNFTの価格変動です。これらの資産価値は市場の需要と供給に大きく依存するため、価格が暴落すれば収益も大幅に減少します。実際に、多くのP2Eゲームでは、新規プレイヤーの流入が鈍化するとトークン価格が下落し、「稼げないゲーム」となってしまうケースが見られました。

また、「稼ぐこと」が主目的となり、ゲーム本来の「楽しさ」が二の次になる「Play-to-Work」と揶揄されることもあります。ゲームの面白さが伴わないと、プレイヤーはトークン価格が下落した途端に離れてしまい、ゲーム経済圏の崩壊に繋がります。この反省から、近年では持続可能なトークノミクス(トークン経済圏)の設計が重要視されています。

P2Eの始め方ガイド

P2Eゲームを始めるには、いくつかの準備が必要です。多くのゲームで共通する基本的なステップは以下の通りです。

  1. 暗号資産取引所の口座開設: まずは、ゲーム内通貨やNFTの購入・換金に必要となる暗号資産取引所の口座を開設します。国内の主要な取引所で問題ありません。
  2. ウォレットの作成: 暗号資産やNFTを自己管理するためのデジタル上の財布である「ウォレット」を作成します。PCブラウザの拡張機能やスマートフォンアプリとして利用できる「MetaMask(メタマスク)」が最も一般的です。
  3. 初期資金の準備: 取引所でイーサリアム(ETH)などの暗号資産を購入し、自身のウォレットに送金します。多くのゲームでは、ゲーム開始に必要なキャラクターやアイテムをNFTマーケットプレイスで購入するために、この暗号資産が必要となります。
  4. ゲーム公式サイトに接続: 準備が整ったら、プレイしたいゲームの公式サイトにアクセスし、ウォレットを接続してゲームを開始します。

P2Eの未来と「Play-and-Earn」への進化

P2Eブームの反省を経て、業界では現在「Play-and-Earn(楽しんで稼ぐ)」という考え方が主流になりつつあります。これは、「稼ぐ」ことよりもまず「ゲームとしての面白さ」を最優先し、その上で結果的に稼げる要素もある、というバランスを重視したモデルです。

日本の大手ゲーム会社もこの分野に注目しており、株式会社コロプラの子会社が手掛ける「Brilliantcrypto(ブリリアンクリプト)」は、デジタル世界の宝石を採掘するというユニークなコンセプトと、持続可能なP2Eを目指す「Proof of Gaming」という仕組みを導入し、話題を集めています。

また、歩いたり運動したりすることで稼ぐ「Move-to-Earn(M2E)」の代表格である「STEPN」のように、ゲームの枠を超えて様々な日常活動と結びつく「X-to-Earn」というモデルも広がりを見せており、今後も多様なサービスが登場することが期待されます。

まとめ

Play-to-Earnは、ブロックチェーン技術とNFTを活用し、ゲームに「稼ぐ」という新たな価値をもたらしました。Axie Infinityの成功によって世界中に広まりましたが、トークン価格の変動リスクや持続可能性といった課題も浮き彫りになりました。現在、その反省から業界は「楽しむこと」を重視する「Play-and-Earn」へと進化を遂げようとしています。大手企業の参入も相次いでおり、P2Eは今後、私たちのゲームとの向き合い方を大きく変える可能性を秘めています。

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