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Move-to-Earnとは?仕組みや始め方を解説【M2E】
Move-to-Earn·7分で読める

Move-to-Earnとは?仕組みや始め方を解説【M2E】

RRen.S(gamefi.jp編集部)公開日: 2025-09-14最終更新: 2026-03-22

📋 この記事のポイント

  • 1トークン価格の変動リスク: 報酬として得られるトークンの価格は、市場の需要と供給によって大きく変動します。例えば、STEPNのGSTは、ピーク時には1GSTあたり8.5ドル以上の価値がありましたが、その後、市場の冷却化とともに価格が大幅に下落しました。稼いだトークンが、投資額を回収する前に価値を失うリスクは常に存在します。
  • 2ポンジ・スキームへの懸念: M2Eの経済モデルは、新規参入者が支払うNFT購入費用が、既存ユーザーへの報酬の原資となる構造に陥りがちです。新規参入が鈍化すると、トークン価格が維持できなくなり、システム全体が破綻する可能性があります。持続可能な経済を築くには、広告収入や外部企業との提携など、新規参入者以外からの収益源を確保することが不可欠です。
  • 3初期投資の回収リスク: 高額なNFTの購入が必要なプロジェクトでは、投資額を回収できないリスクが伴います。特にブームの最盛期にはNFT価格が高騰しやすく、高値掴みをしてしまう可能性も否定できません。
  • 4持続可能な経済モデルの確立: 単純な「Move-to-Earn」から、より多様な収益源を持つ「Move-and-Earn」モデルへの移行が進むでしょう。フィットネスジムや保険会社、自治体などとの提携により、運動データそのものに価値を見出すアプローチが模索されています。
  • 5ソーシャル要素の強化: 運動の記録を友人と共有したり、チームで目標に挑戦したりといったソーシャルな機能が強化されることで、ユーザーの継続率向上が期待されます。「STEPN GO」のように、ソーシャル機能を核に据えた新しいアプリも登場しています。
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Move-to-Earn(M2E)とは、ウォーキングやランニングといった日常的な運動を通じて、暗号資産(仮想通貨)やNFTを獲得できる仕組みを指します。「動いて稼ぐ」というコンセプトは、ブロックチェーン技術とフィットネスを融合させたもので、代表的なアプリ「STEPN(ステップン)」の登場により、世界中で大きな注目を集めました。M2Eは、健康増進の新たなインセンティブとなり得る一方で、経済モデルの持続可能性といった課題も抱えています。

Move-to-Earn(M2E)の基本的な仕組み

Move-to-Earnの根幹をなすのは、「運動の価値化」です。ユーザーは、GPSやスマートフォンの歩数計と連動した専用アプリを利用し、現実世界での運動をブロックチェーン上に記録します。その対価として、独自の暗号資産(トークン)やNFTが付与されるのが基本的な流れです。

多くのM2Eプロジェクトでは、以下の要素が組み合わさっています。

  1. NFTアイテム: ゲームを始めるにあたり、多くの場合、NFT化されたスニーカーやキャラクターなどのアイテムが必要となります。これらのNFTには、性能やレベルといったステータスがあり、獲得できる報酬額に影響を与えます。
  2. ユーティリティトークン: 日々の運動によって得られる報酬は、主に「ユーティリティトークン」として支払われます。このトークンは、NFTアイテムの修理やレベルアップ、新しいNFTを生み出す「ミント」などに使用されます。
  3. ガバナンストークン: プロジェクトによっては、ユーティリティトークンとは別に「ガバナンストークン」が発行されます。これは、プロジェクトの運営方針に関する投票権を持つほか、特定の条件下でのみ獲得できる希少な報酬として機能します。

獲得したトークンは、暗号資産取引所を通じて、ビットコイン(BTC)や日本円などの法定通貨に換金することも可能です。

代表的なMove-to-Earnアプリ3選

M2Eのコンセプトを実装したアプリは数多く存在しますが、ここでは特に知名度が高く、それぞれ特徴の異なる3つのプロジェクトを紹介します。

1. STEPN(ステップン)

2021年末に登場し、M2Eブームの火付け役となったプロジェクトです。Solanaブロックチェーン上でローンチされ、その後BNB Chain、Ethereumにも対応しました。ユーザーはNFTスニーカーを購入し、歩いたり走ったりすることでユーティリティトークンである「GST(Green Satoshi Token)」を獲得します。スニーカーのレベルが30になると、ガバナンストークン「GMT(Green Metaverse Token)」も稼げるようになります。一時は社会現象となるほどの人気を博し、多くのユーザーをWeb3の世界へと導きました。

2. Sweatcoin(スウェットコイン)

Sweatcoinは、2016年から存在するフィットネスアプリの草分け的存在です。当初はWeb2のアプリでしたが、2022年に暗号資産「SWEAT」を導入し、Web3へと移行しました。全世界で1億5000万人以上のユーザーベースを誇り、初期投資不要で始められる点が大きな特徴です。歩数に応じてSWEATが貯まるシンプルな設計で、M2E初心者にとって最も参入障壁の低いアプリの一つと言えるでしょう。

3. Genopets(ジェノペッツ)

Genopetsは、Move-to-Earnに「育成ゲーム」の要素を組み合わせたユニークなプロジェクトです。ユーザーは、自分の「Genopet」というデジタルペットNFTを保有し、日々の歩数によってペットを育て、進化させることができます。運動が直接的な収益ではなく、ペットの育成とゲームプレイに繋がる設計は、「Play-to-Earn」と「Move-to-Earn」の融合形として注目されています。

Move-to-Earnの始め方

M2Eを始めるための一般的なステップは以下の通りです。プロジェクトによって詳細は異なりますが、大まかな流れは共通しています。

  1. 国内の暗号資産取引所で口座開設: NFTの購入や報酬の換金には、暗号資産が必要です。まずは、CoincheckやbitFlyerといった国内の取引所で口座を開設します。
  2. 暗号資産ウォレットの準備: 取引所で購入した暗号資産を管理し、DApps(分散型アプリケーション)に接続するために、MetaMask(メタマスク)などの自己管理型ウォレットを作成します。
  3. M2Eアプリのダウンロードと設定: スマートフォンに目的のM2Eアプリをダウンロードし、アカウントとウォレットを連携させます。
  4. 原資となる暗号資産の送金とNFT購入: 取引所でビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を購入し、それをウォレットに送金。さらに、アプリが対応するブロックチェーンの基軸通貨(例: SolanaのSOL)に交換し、アプリ内のマーケットプレイスでNFTスニーカーなどを購入します。

初期投資不要のアプリの場合は、上記の手順の一部は不要となります。

Move-to-Earnの課題と注意点

M2Eは魅力的なコンセプトですが、持続可能性に関する課題やリスクも指摘されています。参加する前には、以下の点を十分に理解しておく必要があります。

  • トークン価格の変動リスク: 報酬として得られるトークンの価格は、市場の需要と供給によって大きく変動します。例えば、STEPNのGSTは、ピーク時には1GSTあたり8.5ドル以上の価値がありましたが、その後、市場の冷却化とともに価格が大幅に下落しました。稼いだトークンが、投資額を回収する前に価値を失うリスクは常に存在します。
  • ポンジ・スキームへの懸念: M2Eの経済モデルは、新規参入者が支払うNFT購入費用が、既存ユーザーへの報酬の原資となる構造に陥りがちです。新規参入が鈍化すると、トークン価格が維持できなくなり、システム全体が破綻する可能性があります。持続可能な経済を築くには、広告収入や外部企業との提携など、新規参入者以外からの収益源を確保することが不可欠です。
  • 初期投資の回収リスク: 高額なNFTの購入が必要なプロジェクトでは、投資額を回収できないリスクが伴います。特にブームの最盛期にはNFT価格が高騰しやすく、高値掴みをしてしまう可能性も否定できません。

Move-to-Earnの将来性と展望

ブームは一巡したものの、M2Eのコンセプトが持つ可能性は依然として大きいと考えられています。今後は、以下のような方向性で進化していく可能性があります。

  • 持続可能な経済モデルの確立: 単純な「Move-to-Earn」から、より多様な収益源を持つ「Move-and-Earn」モデルへの移行が進むでしょう。フィットネスジムや保険会社、自治体などとの提携により、運動データそのものに価値を見出すアプローチが模索されています。
  • ソーシャル要素の強化: 運動の記録を友人と共有したり、チームで目標に挑戦したりといったソーシャルな機能が強化されることで、ユーザーの継続率向上が期待されます。「STEPN GO」のように、ソーシャル機能を核に据えた新しいアプリも登場しています。
  • 他分野との融合: 「Genopets」のように、RPGや他のゲームジャンルと融合することで、単に稼ぐだけでなく、「楽しさ」を追求する方向性が主流になる可能性があります。健康増進という実用的な側面に、エンターテインメント性が加わることで、より幅広い層にアピールできるでしょう。

まとめ

Move-to-Earnは、運動という日常的な行為に経済的なインセンティブを与える画期的な試みであり、Web3をマスアダプション(大衆化)に導く可能性を秘めた分野です。STEPNが示した熱狂と、その後の市場の調整を経て、現在のM2Eプロジェクトはより持続可能なビジネスモデルを模索するフェーズに入っています。トークン価格の変動リスクや経済モデルの課題を理解した上で、自身の健康的なライフスタイルをサポートするツールとして、無理のない範囲で試してみるのは面白い選択肢かもしれません。

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